わたしの場合、タイプライターを ポツリ、ポツリ から始まった。
パソコンの普及前、計算処理はホストコンピュータで実行されていた。
計算処理プログラムの担当者は、自分で書いたプログラムソースを、
入力専門のタイピストに依頼していた。なので、自分でタイプ入力する
ことは殆どなかった。
パソコンが普及し始めるにつれて、担当者は自分で書いたプログラムソースを
自分でパソコンにキーボードという機器を通じて入力しなければならなくなった。
タイピングとは余分な作業?
それまで、タイピストに入力依頼をすれば良かった事が、一転して自分の指で
キーボードを叩いて入力をしなければならなくなったので、当時の担当者の
中には、余分な作業が増えたと言及する人もいたようだ。
しかしながら、パソコンの性能が良くなり普及するに従い、自分自身でタイプ入力
する事が、当然のこととなっていった。
ブラインドタッチもどきのタイピングスキルが要求される。
パソコンが普及するにつれ、筆者もパソコンが使えるようになった。
当然ながらタイピングは全くできなかった。
例えて言えば、ポツリ、ポツリと文字を目で探しながらタイプしていた。
いつまでも、ポツリ、ポツリでは作業が前に進まない。
当時、自分用のパソコンは持って無かった。
それで、タイピングの練習用としてタイプライターを購入した。
タイピング教習本を購入し、そのテキストに従い練習を始めた。
最初のうちは、新しい事を始めたことで嬉しく、楽しく、わくわく
テキストメニューをクリアしていった。
3週間が過ぎた頃、自分のタイピングの限界が見え隠れしだした。
小指や薬指のポジションの文字入力がなかなかうまく打てない。
人差し指や中指と違って、小指、薬指は力がでないし、普段つかって
いないので、思うように動いてくれないのだ。
テキストを目で追いかけながら、小指、薬指の文字をタイプしていく。
タイプライターであるので、キーを叩く感じで押さえないと用紙に
その文字が濃ゆく印字されない。思い切り力をいれてやるが、
力不足で薄い印字になってしまう。
同じ文字なら、一文字戻して打ち直すことができるが、誤字だったら
そこでおしまいになってしまう。つまり、最初の行から打ち直しと
なってしまう。
なので、確実に同じ印字の濃さになる指の力加減で
打てるように練習しならなければならなかった。
練習時間は、毎日約20分から30分の時間を当てた。
長時間の練習をすると、指が疲れてできなくなる。
そうすると意味がない。
練習をした結果、ブラインドタッチができるようになった。
実際に本番で使えるようになったのは、練習を初めてから
3ヶ月を過ぎたころであった。
しかしながら、本番でのタイプ頻度は案外少なかった。
必要と思った事を自分から実行しておいて良かった。
タイピングスキルを自分なりに学習・練習してきた甲斐があって
現在はスラスラと文章を打てている。
だから、タイピングの問題はクリアできている。
次の問題は、文章(原稿)作成だ。これが手強い。
パソコンへの文字入力は練習すれば初心者だって速度をアップさせることができます。
何事も(最適なやり方で)練習を積み重ねるしかないのかもしれない。